文章問題が大の苦手な子供に愕然!?
息子は、今では複雑な数学の問題や、読解を必要とする問題もそこそこ解ける高校生になりましたが、そもそもとっても文章問題が大の苦手!という子供でした。
まさに我が子はこの状態でした。
小学校から出される宿題にある、簡単な文章問題だと、宿題プリントの周りを見たら「足し算の練習(1)」とか書いてあるのを見つけて、
・・・なんて光景は日常茶飯事でした。
では、どうやって文章問題が解けるようになっていったのでしょうか?
これは、色々な工夫をすることで効果的に能力をつけていくことができます。
原因や対策方法を知って、楽しく勉強に取り組めるように働きかけてみましょう!
文章自体が理解できてない?
算数の文章問題がサッパリ理解できていなかった頃は「あわせて」「いっしょに」などの言葉があったら足し算、などとキーワードを伝えて解かせていたほど、文章問題が苦手でした。
特に息子は発達障害(ADHD)を持っていたので集中力も続かないし、そもそも勉強にならないような状態だったりしました。
小学校高学年から薬物療法の許可がおり、ようやく勉強らしい勉強ができるようになりました。この件はまた別で記事にしています。
当時の息子から感じたのは、圧倒的に文章を理解する能力や、国語力が十分ではないことを感じていました。
何度も何度も説明してもわかってくれない。。どうやったら文章問題がすんなり理解できるようになるんだろう?
悩んで悩んでたくさん検索したり、方法を探していました。
しかし、こればかりは一朝一夕で身につくものではありません。地道な日々の努力によって徐々に脳が育っていくのです。
つまり、文章読解に関わる脳の部分を鍛えていく必要がある、ということです。
ここではできるだけそれを近道にできるように、効果的な方法を紹介していきます。
実際に私がやってみて効果がある問題集や方法を厳選したいと思います。
公文は弊害があるの?
もう一つ、当時気になっていたのは、ひとつの噂です。
公文式に通っている子は、作業ばかりさせられるから考える力がつかなくなる、というものでした。
息子は小学校入学前から小学5年生くらいまで、公文式に通っていました。
もしかして、息子の読解力が不十分だったり、文章問題が苦手だったりするのは、このせいなのかな。。。なんて考えたりもしたものでした。
息子は計算は得意だったようで、公文式の数学年先の教材に進んでいたのですが、もしかしたらそれが良くなかった??と悩みました。
でも、疑問に思って調べてみると、有名大学に通う生徒は公文式を小さい時にしている子が多かったりもしました。
「考える力がつかない」とも言いますが、学年が先の教材に進んでいくと、数問解くだけでもかなりの時間がかかったりするものもあります。
ただし、例えば計算ばかりで、他の読解力を要するような問題を一切とかないのであれば、それは脳にとってバランスが悪いと思います。
学校の授業や日頃の生活で、言葉をよく使い興味のある本を読んだりして国語の力を育てて、バランスよく脳を育ててあげることが大切なのだと思います。
実際、計算が得意だったこともあり、中学校に入ってからも数学で困ることはほとんどありませんでした。
図形や証明問題などで多少苦労したことはありましたが、計算が問題ないので、その分他の勉強に時間を費やすことができました。
また、高校生になった今でも数学は大好きなようなので、数学年先の教材まで頑張った!という事実は息子の場合は自信につながっていました。
明らかに実体験が不足している
計算はできるけれども、文書問題が解けない、という場合は以下を意識することで能力が伸びていきます。
- 文章問題で書かれていることを一緒に絵に描いてみる
- 実際にブロックや消しゴムなどを使って動かしてみる
- 数字を記号の羅列として捉えるのではなく「量」として意識させる
文章問題が解けない子は、文章からイメージができないという部分でつまづいています。
読んでも想像できなくて困っているんですから、最初のうちは補助が必要なのは仕方ないですね。
毎日お母さんは大変ですよね。。
でも、補助をするのは永遠にではありません。一度教えただけでできるようになる!という場合は少ないだろうと思いますが、簡単な問題からスモールステップでチャレンジしていきましょう。
そして、うまくできたときには思い切り褒めて、良い行動を定着させていきましょう。
問題集で文章からイメージする力をつける
では、この「文章から場面をイメージする力」ですが、どのように身につけていけばいいのでしょうか?
自分にとって「できて当たり前」のことって、なぜできないのか?が理解できなかったりするものです。私もそうでした。
なんで?普通に文章読んだらイメージできると思うんだけど・・・と感じるのですが、子供はまだできないんだ、といったん受け入れてあげることが大切です。
また、方法を自分で考えたりすることもいいですが、お母さんは基本的に忙しいし、日々時間に追われています。
補助になる教材をうまく使って、ラクをしましょう!
私が主に役に立って使っていたのは、これらの3冊です。
- 「文章問題」→「絵にする」
- 「絵」→「文章問題を作る」
この両方がトレーニングできるようになっています!!
通常は、「文章問題から絵にする」というところしか思い浮かばないことはありませんか?
私もそうだったのですが、絵から文章問題を自分で作ってみる、というのは普段は使わない脳の部分を使うことにもなります。
これを繰り返すことで説明力、言葉での表現力などもつきますし、絵も可愛くてなかなか楽しかったです。
簡単なところから徐々にハードルが上がる形になっていますので、無理なく取り組めるところもいいです。
問題集で視覚的な認知能力を育てる
文章問題だと理解が難しい子の場合は、言葉からイメージを連想する力や経験が不足していることは述べました。
でも、これって実際に日々の生活の中で体験することって難しくありませんか?
楽しく親子で生活を送りながら能力がついていけば理想ではありますが、お母さんは日々忙しいし、いつでも効果的な対応カンペキにできるわけでもありません。
また、文章問題ができるようになってほしい!と思うあまりに、毎日に大量の文章問題のプリントを解く。。。というのも地獄ですよね?
脳はとにかく、様々な方向から刺激して成長を促してあげるのがいいのです。
こちらの問題集は、文章と絵を連動して考えるのにいいです。
直接、文章問題の問題集ではなく、耳から聞いたことに該当している絵を見つけるトレーニングになっているもので、しかも小学校受験用なのですが、侮ることなかれ!
- 有名小学校受験用のものなので、まあまあ難しい
- 知る人ぞ知る有名な問題集(地域の有名小学校受験塾で使用)
- 問題の量がたっぷりある!
これらの理由から、自信を持ってオススメします!
プリントが1枚ずつ切り離して使えるので、量が多い〜というような印象もないですし、真剣に話を聞いてから回答する必要があるので、ADHDを持っている息子でも相当集中して聞いていました!
話の内容を聞きながら、頭の中でその絵を描く、イメージするという点で、かなり能力を伸ばしてくれると思います。
文章問題が大嫌いな息子でしたが、毎日飽きさせないように様々な問題に取り組むことで、じわじわとですが能力がアップしていきました。
水道方式はおすすめ!
また、算数の文章問題が解けない場合、数字を単なる文字として捉えていて「量」として捉えられていない、という場合があります。
例えば「1」と「9」という数字がある場合、それぞれ一つの記号として捉えているだけで、「9」というものは「1」の9倍ある、という認識が今ひとつできていないという場合です。
この場合は、数量としての目安がつく実物で実体験をしてみるのがいいです。
その場合にオススメなのが、数学者の遠山啓氏が提唱した、水道方式です。
算数に強くなる!水道方式
https://suidomethod.com/
水道方式では、数量を理解するためにタイルの形になった具体物を使って練習します。
1が5つ集まったら5つ分のタイルができる、という感じで、10のタイルの量、100のタイルの量を実物で理解していく、というのが基本です。
タイルは手作りすることもできますが、実物として使用するのであれば、将来的に四則演算や面積・体積にも応用できる以下のツールがおすすめです。
算数は実際に手を動かして体験してみることで、理解の深まりがまるで違ってきます。
また、プリントを解くだけの机上の勉強よりも、より楽しさ・面白さが実感できます。
水道方式の提唱者、数学者の遠山啓氏のこれらの書籍も合わせて活用することで、より算数が面白く・わかりやすくなります。
こちらの本は、算数というものに抱く素朴な疑問を大切に、絵本感覚で考えながら楽しめるものになっています。親子で算数を楽しむのにピッタリです。
全部で10巻あるのですが、それぞれテーマがあります。
将来、理系に進む子供を育てたいご家庭にとっては、数学への興味の入り口として最適です。
国語力をつける
低学年の文章問題の場合は、これまで紹介したように問題を絵にして視覚的に理解していくことで、徐々に理解力も高まり、解ける問題も増えていくことでしょう。
ところが、5年生あたりくらいから算数の問題も複雑化していき、6年生くらいになると、大人もちょっと頭をひねるような問題が多くなってきますね。
今の教育方針はより考えたり思考したりする力を重視する傾向にあり、高校受験や大学受験の問題も、数学でありながら国語?と思えるような問題も多数あります。
つまり、国語力は何においても必須になる、ということです。
国語って大人になって社会人になってからも絶対に身につけておいて損はない教科だと思います。
メールの文面ひとつとっても、国語力のある方の文章は論理的で非常に理解しやすいのです。
文章問題が本当に苦手でできないうちは、ぜひとも本の読み聞かせなどを通して、本や文字に触れる機会をまずは増やすこと、一人で読めた時には多いに褒めてあげてくださいね。
ただ、読書はやる方が絶対にいいのは間違いありませんが、読書=国語力というほど単純ではないと考えています。
高学年や中学生、高校生になってからの国語力の身につけ方は、また違ったアプローチが効果的です。
実際に読解問題が解けるようになるには、段落構成を頭で整理したり、筆者の論点をとらえたり全体の要点を捉えるなど、たくさんの要素が必要です。
まとめると、このようなイメージです。
- 小学生低学年 → 読み聞かせで文章に触れる機会を多くする
- 小学校高学年 → 興味のある本を多く与える
- 中学生 → 読解問題の解き方を学んでいく
こちらは中学生の頃の記事ですが、効果的だった教材をまとめています。
タブレット教材のアニメーションによる解説は秀逸
文章問題の理解には、視覚的な要素を取り入れることが効果的、ということを伝えてきました。
絵を描く、図式する、実物で再現してみる・・・確かに効果はありそうですが、そもそもお母さんも忙しいわけです。
ここは、動画や映像授業など、視覚的に取り入れることができそうなものも試してみることをオススメします。
ここで注意して欲しい点は以下です。
その点では、王道ですがベネッセの【進研ゼミ小学講座】 のタブレット教材チャレンジタッチが一番良かったです。
ただ単に図表でポイントが表現される、というものではなくて、分かりにくいポイントがアニメーションで解説されているので、視覚的に理解が難しいお子さんに最適です。
事実、私もこの動画やアニメーションの説明がついている、というのが使っていた最大のポイントでした。
また、長く続いている教材なので、保護者が困らないようにしているだけでなく、子供も楽しめるように、色々な点で工夫されていました。
- 今日の勉強をタブレット側から提案してくれる(迷う必要がない)
- 学習ゲームなど学びながら楽しむコンテンツがある
- 頑張りに応じてご褒美がもらえるシステムがある(息子の場合、続けようというモチベーションになりました)
- 動画レッスンがついている
- 間違えた問題がシャッフルされるので「答えを覚える」を防ぐ
繰り返すうちに、できるようになる
これらの方法を使って、実際に子供に取り組んでみても、1回や2回で成果がでるわけはありません。
大人だって苦手なことが急に得意になることなどあり得ません。
また、毎日必ず取り組まなくちゃ!という感じで義務的にならず、あくまで子供の気が向いた時に楽しみながらやってみる、という姿勢がおすすめです。
このくらいの気持ちで、気長に構えておきましょう。
お母さんの精神状態はお子さんの意欲にも密接に結びつきます。
周りのお子さんと比べる機会が多い小学校などの環境だと、こういう精神状態を保つのも難しいかと思いますが、繰り返すうちにできるようになることがほとんどです。
息子も、小学校で三角形や円など、図形の学習が始まった時に理解できていないようで本当に心配になったことがありました。
その時のテストも散々な結果でした。お友達よりちょっと低いというレベルではなく数十点の差があるようなヤバイ状態でした。
それでも、その概念はその時だけではなく、次の学年でも出てきたりします。
そうやって、自然と繰り返しその考え方に触れるようになってくると、いつの間にか身についていました。
なので、お母さんが心配しすぎてストレスをためないように、日々の中で楽しみを見つけて欲しいなと思います。
お母さんの笑顔は、お子さんにとって一番の薬ですから。
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