学校に行った時に掲示されている作品を見ると、他の子達と息子の作品はやっぱり歴然とした差がありました。発達障害ゆえの不器用さについては、完全になくなるのはまず無理だなと思っています。
手先の不器用さについては、大きく改善することはないだろうなと思っています。その時その時、練習する必要になった作業があれば一緒に取り組んで「やり方」を覚えるようにしています。
今回の夏休みでは、手のデッサンの宿題がありました。
当然のごとく、真っ白な画用紙に手を描こうとすると、指の始まる場所がバラバラだったり、ことごとくアンバランスだったり、そりゃあもう見れたものじゃないって感じでした^^;;;
そこで、「一緒にデッサンをする」作戦にしたのです。
私が手伝うのではなくて、私自身もデッサンをしてみて、そのやり方を見ながら自分でもやってもらう、というものです。
息子はとにかく手先の力加減が苦手です。
なので、「薄い線を引く」ということもそもそも難しいのです。
なので、手の要所要所に点を打ってから全体を見て、点の位置がおかしければ消して書き直して。
その点を頼りにして全体の形を描いて見せて、同じようにやってもらいました。
そしたら、思ったよりも手らしい、いい感じに仕上げることができました^^
影の付け方も難しいのですが、これも私のやり方を見て自分で仕上げることができました。
私のやり方を見たり聞いたりすることで「方法」を学ぶことができたんだろうなと思います。
でもこれを最初から全部本人任せにしておけば、まともに仕上げることすら出来なかったでしょう。
全くできない、という訳ではなくて、「方法」をきめ細かく教えてあげることで、できるようになることは多々あるように思います。
ここに、発達障害の子の指導の難しさがあるのだなと感じます。
多くの人は、健常の子と同じような教え方をしてしまい、できなければ障害だから仕方ない、ひどい場合は努力が足りない、などと判断したりしてしまうこともあるかもしれません。
健常の子であれば、1ステップ目、2ステップ目という感じで順を追って指導していけばいいのですが、発達障害の子の場合は違います。
同じ指導方法でいけば、1ステップ目から永遠に次のステップに進むことはないと思います。
そうではなくて、スモールステップで、1.1、1.2、1.3・・・とひとつの動作を細かく細かく分けて丁寧に取り組ませていく。
ものすごく時間がかかるし、教える方は労力が伴うのですが、これをやることで、1ステップ目の段階から気がついたら2ステップ目の段階に行けたりするのです。
「やり方」を知らないだけ、「習得する方法」が通常よりも手間がかかるというだけで、できないわけではないのです。
最大限に習得できるように働かせてあげることが必要なのだなと感じました。
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